マイソク(物件概要)の作り方と攻略ノウハウまとめ
2023.03.24
マイソクとは、物件の概要、間取り図、地図、最寄り駅、価格などをまとめた資料の通称です。
ここでは、マイソクの作り方とテンプレート、その攻略方法やチェックポイントについてまとめました。
もともとマイソクは、賃貸物件や売買物件の情報を作成して配信する情報会社の社名(毎日速報センター)が語源であり、業者が物件資料を持ち歩くことを目的とし、業者間で物件情報や契約条件、成約時の報酬などを共有するための資料でした。
現在では資料そのものが「マイソク」と呼ばれるようになりました。
ですから、目的はただ一つ、「業者さん(仲介会社)の目に留まることです。
そこでマイソクに関するリンクを纏めましたので、これらの解説を参考にしてご自身で作図してみてください。
>>マイソクのテンプレート(PowerPoint版)ダウンロード
またこちらもご覧ください
>>マイソクを配るときに役に立つ15の入居者向けキャンペーンの事例集
目次
1. マイソクの作り方・3つのポイント
マイソクを作成するうえでは、
①図面
②物件概要
③情報提供する不動産会社情報
といった情報をどのように配置するかが攻略のポイントです。
1-1. 図面
図面は、以下の4点を必ず入れましょう。
・物件の外観
・地図
・間取り図
・室内写真
写真の解説(リニューアルのポイント)などを無理に入れ込む必要はありません。
1-2. 物件概要
物件概要は、以下の8点を入れましょう。
・物件名
・家賃/共益費
・最寄りの公共交通機関
・間取り
・敷金礼金
・建物情報
・契約条件
・入居者向けキャンペーン
物件の基本情報は、すでに公開されている賃貸募集サイトでも図面が確認できるため省いても構いません。
1-3. 不動産会社情報
不動産会社情報は、以下の4点を必ず入れましょう。
・会社名
・免許番号
・連絡先
・報酬条件
家賃減額の交渉幅、値引きの条件、フリーレントの有無なども追記しておくとよいでしょう。
2. マイソクには定型文がある
定型文では、1部屋1枚を原則として、
・横書き(A4)
・左上に物件名と用途(マンション、ビル、店舗)を記載
・家賃表示は大きく
・USP(ユニークセールスポイント)は中央上に
・キャンペーンは目立つように(期間限定、売り文句)
・左下に物件写真
・部屋の間取り(各部屋の畳数を記載)
・元付と客付で報酬が何ヵ月分かを記載
という上記のルールに沿って作成すると仲介会社の目に留まりやすくなります。
実際に業者100人に聞いた「使えるマイソク」は、この「定型文(ルール)」に沿っているものだそうです。
3. マイソクの見方(左上からZの流れ)
実際に業者さんがマイソクを見る時は、左上から「Z」の流れで目線を移していきます。
ですので、左上に「物件用途」と「金額」を大きく書きましょう。
理由は、業者さんはマイソクの左上の情報を見て、お客さんへ紹介する物件選びをしているからです。
つまり「マイソク(物件概要)は左上が重要」なのです。
正直なところ、業者さんは「新築である」とか、「駅から近い」といった物件の特徴を見て物件選びをしているわけではありません。
たとえば、
・入居者を決めやすい家賃帯
・成約報酬が高い
・キャンペーンや売り文句がよい
といった要素を見ています。
ですので、左上に「物件用途」と「金額」を大きく書きましょう。
特に左上に物件名と用途(マンション、ビル、店舗等)が書かれていない資料は「見にくいので捨てる」こともあるそうです。
4. マイソクを配布する目的とは?
マイソクを配布する目的は、主に3点があげられます。
4-1. 仲介会社に「期間限定の入居者向けキャンペーン」を伝えること
マイソクを配る際に、「〇月末までのキャンペーン」を仲介店へ直接伝えることが目的です。
たとえば、入居促進の一環で「〇月末までに入居契約をした人に、家電3点セットプレゼント」といった商品(物品)を提供することです。
また入居を迷っている人に対して「〇月末までフリーレント(半月~1カ月程度)」という契約日の前倒し提案をすることも有効な手段の1つです。
さらに特定の対象者に効果が高い例では、「新生活応援キャンペーン!学生は家賃1カ月分お祝い金」といったお金(家賃)の先渡しもありです。
ただし、これらのキャンペーンは入居者には特典がありますが、仲介会社には特典がないので、マイソクを配る効果は表れにくいと思われます。
4-2. 仲介会社に「入居候補者を案内する際のアピールポイント」を伝えること
マイソクを配る際に、「売り文句やPRポイント」を仲介店へ直接伝えることが目的です。
たとえば、物件の強みとして「南向き日当たり良好、デザイナーズ」を伝えることです。
あるいは、入居者の条件を緩和して「2人入居可、ペット可、外国人入居可」といった審査や入居条件を伝えることもよいでしょう。
また、部屋の利用用途を広げて「事務所貸し可、SOHO可、法人登記可、サロン可」といったアピールもよいでしょう。
これらの上記のアピールポイントを伝えることで、仲介会社へのインパクトを残すことができるでしょう。
4-3. 仲介の担当者に「報酬」を直接伝えること
マイソクを配る際に、「成約したら〇〇を渡します」と仲介の担当者へ直接伝えることが目的です。
たとえば、入居者の成約時報酬を「AD2カ月上乗せする」といった報酬アップを伝えることです。
また仲介の担当者への直接ボーナスとして「クオカードや商品券を〇〇〇〇円渡す」ということを伝えます。
さらに特定の仲介の担当者に値引き交渉の決裁権を与えて、「〇〇さんの判断で家賃5000円まで下げてよい」といった裁量や権限を与えることです。
特に〇〇さんだけに「値引き交渉幅」を任せるような裁量や権限を渡すと仲介の担当者のやる気が格段に上がります。
5. マイソクの作り方まとめ
マイソクは入居者を募集するための資料ではなく、業者に物件を知ってもらうための資料です。
しかし、不動産にあまり関わったことがない方は、
・かっこいいマイソクを作りたい。
・デザイン性がよく、お客さんの目を引くマイソクを作りたい。
・オーナーさんが満足するようにお金をかけてしっかりとマイソクを作りたい。
といったように、入居者の注目を引く目的で「マイソク」を間違って作ることが多いのです。
結論から言えば、「使い方」が間違っているのです。
なかには、インテリアデザイナーや建築関係者がオリジナリティ溢れるチラシを制作したり、縦書きでスタイリッシュなデザインや、大家さん手作りの愛情あふれるマイソクもありました。
基本的に、自己主張が強すぎるデザインやPRの多い資料は、仲介の担当者に見てもらえない傾向があります。優秀な賃貸エージェントさん曰く、「入居者さんへ伝える情報は、シンプル、かつ伝えるポイントを絞ること」
マイソクのテンプレートダウンロード
こちらがマイソクの無料テンプレートです。
PPT(パワーポイント)のため、PDF、JPEGに変換してお使いください。
また、「不動産オーナー経営学院リーブス」では、賃料アップと入居率改善のための100のチェックシートや、マイソクを効率的に配布する方法を教えています。まずはホームページをご覧ください。
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