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30種類の土地活用の比較と事例を初心者にもわかりやすく解説

2022.08.2

ライター:admin_reibs

土地活用の代表例といえば、アパート経営やマンション経営です。

しかし、やみくもに土地活用を始めても、賃貸業で行き詰まったり、そもそも賃貸需要の少ない地域ではスタートすら難しいことも多々あります。

 

そこで、土地活用を調べていると、次のような数々の疑問が湧いてくるのではないでしょうか?

  • アパートやマンション以外の土地活用は?
  • 土地活用をすると不動産管理が大変なのではないか?
  • 高収益の土地活用をするにはどんな準備をするべきなのか?

結論からお伝えすると、土地活用によって収益が得られる手段は、立地と、地域の特性によって異なります。そのため、最初から業者に相談するのではなく、まずはどのような土地活用方法があるかを知り、メリットとデメリットの両方を把握することが大切です。

そこで、この記事では、オーナーである私が、様々なオーナーからの意見や経験を基に、土地活用で成功するためには「どのような準備を行うべきか」も併せて解説します。その上で、収益の高い土地活用にも積極的に挑戦してください。

 

 

 

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土地活用の30種類

土地活用は、「人が住むため=居住用」という不動産の使い方だけではありません。

つまり、不動産の使い方には、居住用だけではなく、事務所、店舗、駐車場、倉庫など、様々な使い方があります。少なくとも土地活用の手段は30種類以上あり、これらは「事業用不動産」と言われています。

具体的な土地活用の種類としては大きく3つの用途に分かれ、「人に貸して収入が得られる活用手段」としては30種類ほどです。実際にあなたの土地でこれらの土地活用が可能かどうかは、地域によって制限がありますので、確認しておきましょう。

また、土地活用の基本は、『はじめての土地活用の前に絶対に知っておくべきノウハウまとめ』で解説しているので、ご覧ください。

それでは、ここから土地活用の種類を、以下の3パターンに分けて比較していきます。

①土地活用Aパターン:収益性は低いが、収益の予測がしやすい土地活用
②土地活用Bパターン:事業要素が強く、収益の予測がしにくい土地活用
③土地活用Cパターン:条件次第で収益が大きく変わる土地活用

アパート・マンション・駐車場・倉庫等の10種類

①土地活用Aパターン:収益性は低いが、収益の予測がしやすい土地活用

 

名称 用途 建築費 節税 分割 安定性 投資回収 収益性
アパート 共同住宅 × 15年〜
マンション 共同住宅 × 15年〜
戸建て賃貸 住宅 10年〜
賃貸併用住宅 共同住宅 × 20年〜
月極駐車場 駐車場 × 1年〜
時間貸し駐車場 駐車場 × 3年〜
立体駐車場 駐車場 × 10年〜
資材置き場 更地 × 1年〜
倉庫 倉庫 × 5年〜
ガレージハウス 倉庫(住居) × 10年〜

 

 

 

事務所・店舗・診療所・高齢者施設・ホテル等の13種類

②土地活用Bパターン:事業要素が強く、収益の予測がしにくい土地活用

 

名称 用途 建築費 節税 分割性 安定性 投資回収 収益性
事務所ビル 事務所 × 15年〜
店舗ビル 店舗 × 15年〜
一棟貸し店舗 店舗(低層) × 5年~
郊外型店舗 店舗(低層) × 5年~
診療所・病院 病院 × 15年〜
グループホーム 寄宿舎
老人福祉施設
× 15年〜
サービス付き高齢者住宅 老人福祉施設
老人福祉施設
× 15年〜
介護
デイサービス
ショート
老人福祉施設 × 15年〜
結婚式場 集会場 × 10年〜
 保育園・学校 保育所・学校 × 15年〜
ホテル 旅館・ホテル × 15年〜
民泊 旅館・ホテル × × 2年〜
シェアハウス 共同住宅 × × 2年〜

 

 

 

交通広告・自販機・太陽光・アンテナ等の7種類

③土地活用Cパターン:条件次第で収益が大きく変わる土地活用

 

名称 用途 建築費 節税 分割性 安定性 投資回収 収益性
屋外・交通広告看板 設備 〇条件次第 × ○条件次第
自販機等 設備 なし × なし
太陽光発電 設備 × 10年〜 低〜中
風力発電 設備 × 10年〜 低〜中
アンテナ 設備 なし × ○条件次第
公共施設 集会所、事務所等 ○条件次第 × × ○条件次第
コインランドリー 設備 ○条件次第 × 10年〜

 

 

 

土地活用で成功するポイントを10の事例から紹介

土地活用を検討する上で、まずお伝えしたいことがあります。

それは、土地活用の比較ポイントは「建築費の安さ」や「業者選び」ではないということです。そして、たくさんのオーナーと接してきたからこそわかった共通する答えは、事業として不動産を経営することです。

実際に土地活用を行う際は、オーナーの目的や土地の条件等によって選び方は様々であり、運営方法によっても「リスク」や「収益」は異なります。

加えて、不動産の貸し先である入居者(テナント)の意見も大切で、土地や建物を利用する人が上手く長続きすることもあれば、すぐ撤退してしまうというリスクもあります。

リスクの画像

 

そのため、土地活用のプロに相談をする上では、

  • 「オーナーである自分とってのベスト」
  • 「入居者(テナント)にとってのベスト」

の両方を引き合わせて、成功へと導く力のあるプロを選び抜くことが大切です。

そこで、おおまかに土地活用の方法を10個に絞って事例を紹介をします。

駐車場(月極駐車場、時間貸し駐車場)

駐車場の画像

 

駐車場には、月極駐車場、時間貸し駐車場(コインパーキング)、立体駐車場などがあり、一般的には、「低リスク、低リターン」といわれています。

全国どこでも駐車場の運用ができるかどうか確認できますので、まずは賃料査定を打診すると良いでしょう。なお、初めて土地活用を考えている人には、駐車場会社に3~5年は土地の運用を任せながら、その後の高い収益化を狙っていきましょう。

≫ 駐車場経営って儲かるの!?基礎知識と儲けのノウハウまとめ

共同住宅(賃貸アパート、マンション)

マンションリビングの画像

 

共同住宅には、賃貸アパート、マンション、戸建て賃貸、賃貸併用住宅などがあり、一般的には、「中リスク、中リターン」といわれています。

土地活用を始める上で、賃貸アパートやマンションが王道ですが、その理由は、景気の動向に左右されにくく、収益が予測しやすいことが挙げられます。

ただし、すでに日本では住宅が飽和状態にあるといわれていますので、立地が悪い、人口が減少しているなどの地域では、私は建築をおすすめしません。

倉庫(コンテナ)

 

コンテナの写真

 

倉庫には、資材置き場、トランクルーム、ガレージハウスなどがあり、一般的には、「低リスク、低リターン」といわれています。ちなみに、倉庫として貸す上では、借地、レンタル、オーナー投資(サブリース)などの契約タイプがあります。

倉庫運用を行う上では、どこでも運用ができるというメリットがありますが、最初に初期投資がかかることが多いため、投資回収に時間がかかることがデメリットです。

事務所や店舗

菱信ビルの写真

 

 

事務所や店舗には、事務所ビル、店舗ビル、一棟貸し店舗などがあり、一般的には、「高リスク、高リターン」といわれています。ちなみに、事務所や店舗として貸す上では、一棟貸し、複数(テナント)貸し、建て貸しなどの契約タイプがあります。

土地活用を行う上では、立地の特性や、商業の需要を把握しなければならないので、賃貸経営の難易度が高いのが特徴です。また、景気によって入居者の職種や契約条件も変わる可能性があるため、しっかりと賃貸経営を行う必要があります。

郊外型店舗(物販店舗、コンビニ)

ドラックストアの写真

 

 

郊外型店舗には、ロードサイド店舗、物販店舗、飲食店舗、コンビニなどがあり、一般的には、「中リスク、中リターン」といわれています。ちなみに、郊外型店舗として貸す上では、借地、借家、建て貸し(リースバック式)などの契約タイプがあります。

土地活用を行う上では、郊外型店舗の誘致は非常に難しいといわれています。なぜなら、郊外型店舗を得意とする不動産仲介が非常に少なく、また地域によってチェーン店やスーパー、ドラッグストアといった会社が異なるために、賃料相場も想定しにくいのが現状だからです。

  • 200坪~300坪:ラーメン、フードチェーン、小規模店舗
  • 500坪程度:コンビニ、携帯ショップ、ドライブスルー型店舗
  • 1,000坪:ドラッグストア、紳士服、回転寿司、ディーラー
  • 2,000坪以上:家電量販店、中古車販売、大型物販店

私としては、まずはコンビニへの出店打診を行うことをおすすめします。ただし、オーナーが直接交渉を行うと足元を見られることも多いため、注意が必要です。

医療系施設(診療所・病院)

歯医者さんの写真

 

 

医療系施設には、診療所、病院、クリニックモールなどがあり、一般的には、「中リスク、高リターン」といわれています。医療系施設として貸す上では、借地、借家、建て貸しなどの契約タイプがあります。

土地活用を行う上では、一度医療系施設が入れば、将来安泰するといわれています。なぜなら、一度医療系施設が入れば、将来に渡って長く活用できる場合がほとんどであり、かつ高収益の事業であるために高い賃料が望めるからです。

ただし、医療系施設を誘致することは非常に困難なため、複数の仲介ルートを活用していく必要があります。

介護福祉系施設(老人福祉施設、老人ホーム、寄宿舎)

幼稚園の写真

 

 

介護福祉系施設には、グループホーム、サ高住(サービス付き高齢者住宅)、デイサービス、ショートステイなどがあり、一般的には、「高リスク、中リターン」といわれています。ちなみに、介護福祉系施設として貸す上では、借地、借家、建て貸しなどの契約タイプがあります。

土地活用を行う上では、介護福祉系施設に貸すことで、施設の運営者によっては質が悪かったり、トラブルが起きたりもします。

なお、グループホームとは、障害のある人が支援を受けながら、地域で共同生活をする居住の場のことです。各地域や行政によっては補助金や助成金が整備されています。

また、サ高住は、高齢者が住むための住居です。一般的な住宅の建築と比べると、建築費が高額になる傾向にあります。たとえば、一般のマンションの建設費用が50万円/坪程度だとすると、サ高住の場合は80万円/坪以上になります。

さらに、サ高住としての運営基盤が整うまでは、人件費や設備管理費もかかるので、運営者が撤退してしまうリスクもあります。

※「在宅」の扱いとなるサ高住には、補助金や助成金などの対象となります(2019年時点)

保育所

保育園の写真

 

 

保育所には、託児所、保育園、幼稚園などがあり、一般的には、「中リスク、中リターン」といわれています。ちなみに、保育所として貸す上では、借地、借家などの契約タイプがあります。

保育所は、市町村が認可をする認可保育園(保育所)と、無認可保育園に分かれますが、近年では、東京都の独自の制度である認証保育園、幼稚園、ベビーホテル、認定こども園などもあります。

余談になりますが、私の会社でも、企業主導型保育園(国)を2017年にオープンしました。多くの保育園運営会社とのネットワークもありますので、よろしければご相談ください。

※賃料負担能力としては、坪単価で1万円前後です。

ホテル・旅館

 

家の間取りの写真

 

ホテル・旅館には、ホテル、民泊、簡易宿泊、シェアハウスなどがあり、一般的には、「高リスク、中リターン」といわれています。ちなみに、ホテル・旅館として貸す上では、借地、売上歩合(オーナー建築費負担)、建て貸し(建築協力金式)などがあります。

土地活用を行う上では、一定規模以上のホテルや旅館であればリスクが低くなりますが、民泊、シェアハウスという業界がまだまだ未成熟なため、様々なトラブルも付き物です。

その他

その他には、コインランドリー、屋外・交通広告看板、太陽光、自販機などがあります。

これらの土地活用は、建物の一部や、空きスペース、屋上の屋根などを使って副収入を得ることが目的となります。

まとめ

この記事では、具体的な土地活用事例として、10のパターンについて解説しました。

しかし、地元の不動産屋やお世話になっている税理士に色々と相談しても、

  • イマイチ有効な手段が見つからない
  • 一括見積サイトは多く見られるが、本当に大丈夫なのか?

と不安になることもありますよね。

私もオーナーの1人として一番伝えたいことは、「土地活用は選んだらおしまいではない」ということです。私が実際に土地活用をしてきた経験からいえば、どんな活用方法を選ぶにせよ、業者任せをせずに、「事業として不動産経営をすること」が成功する人たちの条件です。

焦らず地道に取り組みましょう。

 

 

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ライター紹介

REIBS事務局

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