完全保存版!駐車場経営に必要な経費と金額まとめ
2021.09.13
駐車場経営をはじめるうえでどのような経費がかかるのだろうか?
工事に必要な金額や運営をするうえで必要となる費用の相場を知るために、「初期費用」や「経費」について調べている方は多いと思います。
駐車場会社はたくさんありますし、一括見積のホームページで簡単に業者を検索することができます。しかし、どこに問い合わせても費用は「応相談」の記載ばかりで、結局、本当にどれぐらいの初期費用や経費がかかるのかわかりません。
そこで、まず駐車場会社に見積もりを取るときに「気を付けたいポイント」は2点です。
たとえば結婚式の見積もりのように、会場を決めた後に「これも追加」「あれもオプション」といったかたちで、見積もりが上がってしまうことが多いからです。
ここでは数多くの事例から効率的に、かつ条件にあった契約をするうえで必要となる基礎知識を紹介します。
目次
駐車場経営と交渉をするうえでの3点
初期費用
初期費用とは、駐車場として運営をはじめるうえで必要となる費用です。
土地整備費
看板設置費
機器・工作設置費
土地を整備したり、アスファルトを整備するのに、「こんなにお金がかかるんだ」と思う方も多いはず。このような初期費用の相場をしっかりと抑えておくことが大切です。
運営費用
運営費用とは、駐車場として貸すうえで必要となる費用です。
管理費
税金
その他水道光熱費等
精算機やフラップ板といった駐車場設備を維持管理します。駐車場の運営方法によって、運営かかる費用が異なりますので、それぞれの相場を知っておくとよいです。
撤収費用
撤収費用とは、駐車場として貸すことをやめるときに必要となる費用です。
契約者対応
違約金
原状回復費
建物を建てるために駐車場設備を取り壊したり、駐車場会社を変更する際にも費用がかかる場合があります。
駐車場経営の初期費用
駐車場経営をはじめるときに、最初に必要となるのが初期費用です。重要なのは次の3つです。
(1)土地整備費
土地を整地し、アスファルトを敷いたり等して駐車場運営をはじめるまでにかかる費用です。
(2)看板設置費
駐車場に誘導するための広告看板や料金表などを設置するためにかかる費用です。
(3)機器・工作設置費
駐車場運営をする際に必要となる料金精算機や監視カメラを設置するためにかかる費用です。
土地整備費とは?
土地整備費とは、更地を駐車場にする場合に必要となる整備費用です。一般的に土地整備費は土地のオーナーが負担します。
たとえば、このように砂利敷きのままで土地が未舗装の状態でも、駐車場として貸すことはできます。しかし、考えてみてください。砂利が飛んで車が傷ついたり、不審者が侵入して車を傷つけられたりするリスクがあるので、高級車は停めにくいですよね。ですから、未舗装の場合は駐車場代が低いといえます。
そこで、「舗装」を考えるとよいでしょう。
舗装では、「アスファルト舗装」が一般的です。工事費としては、初期費用は未舗装であれば1㎡あたり3000円、アスファルト舗装であれば1㎡あたり6000円程度で土地を整備することができます。
ここで、土地整備費を、土地のオーナーが負担するか、駐車場会社が負担するかで借上げ賃料の交渉をすることができます。つまり、駐車場会社が土地整備費用を負担する場合はオーナーに支払う借上げ賃料が低くなってしまうのです。
私の経験でいえば、土地整備費用の負担にあたり駐車場会社と交渉した結果、60万円/月での駐車場会社負担による借上げか、80万円/月での土地オーナー負担による借上げを私が選択することになりました。
計算したところ初期費用は200万円程度であったので、たった10カ月程度が損益分岐点となるならば、初期費用はオーナー負担の方が断然お得だと思い選択しました。
看板設置費とは?
看板設置費とは、駐車場として広告、営業をする上で必要となる看板や料金表を指します。
駐車場経営は、駐車場会社によって会社のデザインや料金体系が異なるため、一般的に看板費用は駐車場会社が負担します。
電飾看板と満室表示機
駐車場の各入口に設置する案内看板
電源を引き込んでの照明設置
この費用に対する考え方を一言で表すならば、「どこに看板を設置して駐車場営業をするか?」です。
つまり、 看板費用は単純に費用をかければ売上が上がるわけではなく、どこに設置するか?によって成果が変わるのです。
とはいえ、素人には看板の大きさ、照明の量、看板の位置や角度といった要素は分かりづらいですね。
ここは駐車場会社の営業力に左右されますので任せた方が良いところです。
機器・工作設置費とは?
機器・工作設置費とは、駐車場を運営するにあたり、防犯上必要となる監視カメラや料金精算機器などの工作物設置を指します。
駐車場の敷地内に設置された監視カメラと照明
駐車場のフェンス
駐車場の精算機と規約看板
ここで考えておくべきポイントとして駐車場経営は「月極駐車場」か「時間貸し駐車場」によって初期費用や運営経費が大きく異なります。
つまり月極駐車場の場合は少ない初期費用ではじめることができますが、コインパーキングなどの時間貸し駐車場の場合は様々な機器・工作物をはじめに設置する必要があります。
運営方式によって、初期費用については、土地オーナーあるいは駐車場会社が費用負担します。
※これらの設置工事費用は高く見積もられる場合も多いため、見積もり比較と交渉が重要です。
初期費用の相場(参考事例)とは?
事例①未舗装、駐車場台数5台、168㎡の場合、初期費用の合計金額は40万円でした。
事例①での収入結果、駐車料金9000円/台×5台=4.5万円/月額収入
事例②アスファルト舗装、駐車場台数8台、205㎡の場合、初期費用の合計金額は125万円でした。
事例②での収入結果、駐車料金15000円/台×8台=12万円/月額収入
事例③初期費用がアスファルト舗装の場合、駐車場台数9台、約300㎡の場合、合計金額は400万円でした。
事例③での収入結果、駐車料金50000円/台×9台=45万円/月額収入
なお、運営方式によるメリットとデメリットについては、『駐車場経営って儲かるの!?基礎知識と儲けのノウハウまとめ』をご覧ください。
駐車場経営の運営費用
駐車場として貸して、運営あるいは管理をする上で必要となるのが運営にかかる費用です。
運営費用では、主に、
管理費
税金
その他水道光熱費等
がかかります。
管理費用一覧
管理費用とは、通常の不動産管理とおなじく、土地や建物を管理する上で必要となる清掃、警備、設備の管理を指します。
例えば、駐車場にゴミや落ち葉が溜まることも多いため、日々の清掃は不可欠です。
また、監視カメラを設置することで不審者の侵入や違法駐車を未然に防ぐことができます。
そして設備が定期的にメンテナンスされていれば、機器故障の頻度も下がります。
これらの管理費用については、運営方式によって土地オーナーあるいは駐車場会社が費用負担します。
契約の方式によって運営費用と、その後の収入分配が変わります。
税金一覧
税金とは、土地や建物、工作物を所有することで支払わなければならない税金を指します。
駐車場経営を事業として行う場合、その収入によって得られた利益に対して税金(収入課税)がかかります。また土地や建物、工作物を所有することで毎年一定の税金(資産課税)がかかります。
これについては、『不動産を保有するうえで知っておくべき資産税まとめ』で解説しています。
これらの税金については、土地オーナーが費用負担します。
水道光熱費等一覧
水道光熱費とは、駐車場を運営する上で必要となる電気代、水道代を指します。
地域によっては町内会費がかかる場合もあります。また駐車場内で事故が起こった場合の損害保険や火災保険も加入する必要があるでしょう。
これらの水道光熱費については土地オーナーあるいは駐車場会社が費用負担します。
契約の方式によって運営費用と、その後の収入分配が変わります。
駐車場経営の撤収費用
駐車場経営を止める、あるいは駐車場会社を変更する場合に必要となるのが撤収費用で、主に、
契約者対応費
違約金
原状回復費
がかかります。
契約者対応費一覧
契約者への対応とは、駐車場利用者に対して駐車場の利用方法や、駐車場の管理会社を変更する場合での事情説明などを指します。
例えば駐車場会社を変更する場合です。
これまで契約していた駐車場会社と新しい駐車場会社との間で管理の引継ぎを行います。
その際に、現在の駐車場利用者に対して毎月の家賃振込口座の変更や契約内容の変更をお願いすることがあります。
一般的には3カ月前までにオーナーから解約予告をすれば、駐車場会社が費用負担して変更手続きをしていただけます。
しかし、駐車場を月極駐車場からコインパーキングに変更する場合は注意が必要です。
現在の駐車場利用者に対して月極契約終了や、場合によっては立退きをお願いしなければなりません。その場合は一般的にオーナーが負担する場合もあります。
これらの契約者対応については、駐車場会社が費用負担します。
違約金一覧
違約金とは、現在の駐車場会社を変更あるいは駐車場利用を止める場合に、駐車場会社や契約者に対して支払う費用を指します。
駐車場会社との契約では、一般的に駐車場会社側に有利な契約となっていることが多く、最初の契約の際に交渉をしない限り、違約金は土地オーナーが費用負担をしなければならないでしょう。
※最初の契約によって、違約金の内容は様々なので、必ず確認しておきましょう。
原状回復費一覧
原状回復費とは、現在の駐車場会社を変更あるいは駐車場利用を止めた場合に、土地を元に戻すために必要となる費用を指します。
原状回復は、駐車場会社との契約時において、契約当初はどのような状態であったのかを証明あるいは双方確認をしておく必要があります。
ここでしっかりと現状を確認しないことによって起こるトラブルとして、次の駐車場会社へ切り替えた場合に補修費用や設備撤去費用がオーナー負担となってしまうことです。
住居とは違い、原状回復についてのガイドライン等もありませんので、すべて駐車場会社と交渉になります。
よって、原状回復費用は土地オーナーあるいは駐車場会社が費用負担をします。
原状回復は、契約書に書いてあっても、そもそもオーナー側が、「契約当初の現状」を証明できなくて、トラブルになるケースもありますので、『駐車場経営に失敗しないために前もって知っておくべき11のトラブルの種』もご確認ください。
駐車場経営をする上での税金一覧 | 固定資産税・法人税・消費税等
まとめ
駐車場経営をはじめる際にかかる初期費用や経費についてはほとんど情報がありません。
また機器購入する場合には設備投資にかかる費用相場を比較することも困難です。
私の経験では、駐車場を始めるときにかかる費用を最初に調べておくことで、駐車場会社との交渉を有利にすすめることができることは明らかです。
詳しくは不動産オーナー経営学院の受講生向け研究会にて解説しておりますのでご興味がございましたら体験ください。
駐車場経営で成功するために必ず抑えておくべきノウハウまとめ
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