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元外資系投資銀行で実際に行われる家賃を引き上げる正攻法とは?

2018.04.18

ライター:横山 篤司

【不動産オーナー経営学院】賃貸経営学科/2015年学長講義

元外資系投資銀行で実際に行われる家賃を引き上げる正攻法とは?

不動賃貸物件

LDK覚王山成功事例

事業再生物件のひとつである、築25年の1,2階店舗+1LDK50戸の複合ビルを利回り12%から20%へ再生した事例(愛知県名古屋市) 一つの不動産経営における「成功事例」です。 ここで私が定義する成功事例の意味とは、実際に入居成約(せいやく)した事例が、結果のすべてです。 不動産経営ではどうかというと、賃貸経営を行っていく上で、賃貸経営は「家賃」、つまり家賃の売上が高いことであり、家賃が高くなれば不動産を売却するときの売却額も高くなります。 これが外資系不動産銀行で用いられる「不動産の収益還元」による考え方の原点です。 皆さんは不動産を所有してから最初に何をすればいいかといいますと、徹底的に「これ」をやるんです。徹底的に家賃の賃料相場を分析して、しっかり賃料の最高値と最下限値を調べ、エリアの相場を見極めることです。 まずは「同一需給圏(どういつじゅきゅうけん)」を見ていくことです。
同一需給圏(どういつじゅきゅうけん)
同一需給圏とは、一般に対象不動産と代替関係が成立して、その価格の形成について相互に影響を及ぼすような関係にある他の不動産の存する圏域をいう。 それは、近隣地域を含んでより広域的であり、近隣地域と相関関係にある類似地域等の存する範囲を規定するものである。
つまり、似たような街並みを比較し、それなりに影響を及ぼし合う物件のテナント(入居者)に焦点を当てることです。そしてその物件の範囲内にある建物と入居者の需要と供給を見極めていくことで、次の入居者候補を見つけることができる考え方のひとつです。
不動産オーナー経営学院:同一需給圏の考え方を活用した土地活用調査
この同一需給圏の考え方を不動産実務で活用することで、土地活用において様々な建物の使い方を想定することができるようになります。図より、「近隣地域」とは、例えば対象物件を含んだ「住宅エリア」や対象不動産を含んだ「商業エリア」、対象不動産を含んだ「工業エリア」といった「用途的地域」のまとまりを指しており、「類似地域」とは、「近隣地域の特性と類似する地域」を指します。そして近隣地域と類似地域を含む広域を「同一需給圏」と呼びます。リンク⇒
まずは不動産情報の中から、必要な「データ」を取り出してから情報をとしてから相場を読み込まないと、仲介会社の言う通りの募集をしてしまい、結果として「相場観」に流されてしまいます。 この事例では事務所の空中階(2階以上の家賃相場)は坪単価1.4~1.5万ですから、事務所の2階を店舗に変えようと思えば、店舗の家賃相場を参考にして家賃を上げることで、最低でも坪単価1.8万円となり、まあ賃貸収益は大きく変わりますよね。

ポイント①エリアの用途(ニーズ)を見極める。

一つ目は物件が存在するエリアの用途を見極めることです。 事務所、店舗、住居など、、どんな用途で貸すかによって収益が変わります。 まあ普通に住居系の賃貸経営をしている人もいるんですけども、たとえば住居から店舗へ。店舗からオフィスに用途を切り替えることによって、これだけ家賃の高低差(レンジ)が違いますので、うまく用途を切り替えてみましょう。

ポイント②賃料の上限値と下限値を見極める。

二つ目は、賃料相場には上限値と下限値っていうものがあるので、それをやはりこのぐらいの家賃を払う人達って誰?ということを見極めていくことです。 たとえば、コンビニエンスストア(坪単価2.5万円)はどうか?もしくは現在入居っている介護ショールーム(坪単価1.8万円)どうかと考えることです。 まぁその物件の使い方によっては家賃負担能力の高いテナントさんが入ることもあります。 ってことは、「入る人(入居者)によって家賃が変わる」という発想でもあります。 ということはさらにひもとけば、これは教科書で書いてある話なんですけど、介護ショールームとして入っている会社さんは、来店者さんが車でやってくることを想定して、駐車場があればいいという発想です。 という点では、駅から徒歩何分という立地で家賃が左右されるわけではありません。同様に、コンビニエンスストアも、周辺に住居が集まっていれば、そこにコンビニエンスストアあれば近隣住民には十分必要とされているということです。 入居者は誰か?家賃負担能力はどの程度かを見極めること。 いわば入居者の需給バランスがあるということです。 ですから、入居者さんは誰か?というものを見極めながら駅徒歩何分とか、築年数という条件に流されず、しっかりとニーズを狙っていきましょう。というのが2つ目にこの売上を上げるポイントでしょう。 今日の話の発想を広げてみたらどうかという点を見ていきましょう。

ポイント③物件のテーマ設定と同一需給圏を考える。

三つめは、物件が存在する地域や建物の特性を把握した上で、どのような入居者を入れるべきかというテーマ設定をすることです。たとえば、依存関係というのは介護ショールームがあるならば、他にも何か医療のつく入居者を上層階に入れる。むしろ2階から5階までを医療関係の会社に入ってもらえば、一階に介護ショールームがあることでぴったりですよね。 つまり、医療関係のビルとなれば、おそらくその医療関係のテナントと介護ショールームの入居者が依存し合っているということになります。 うまく不動産経営で儲けるためにはテーマを設定しているということです。 これはマンション経営も一緒です。一階にコンビニがあって、上に住居があれば住居の家賃も相場の1.2倍か1.3倍になります。 また補完関係も説明しますと、介護ショールームが存在するためには駐車場がないと、そこに来店者さんが車に留めることができません。 ってことは駐車場のない介護ショールームはできませんという結論です。 ここが駐車場が無ければここは存在しない。あくまで入居者さんのニーズを紐解いて、物件の入居者募集条件に「駐車場あり」と書いておくことです。 そうすることでこの介護ショールームさんが入りやすくなりますので補完関係です。 次に協働関係です。 協働関係であったほうが集客が見込める。 つまり医療ビルに加えて、お医者さんも入れてしまうことです。まあお医者もつけちゃい、耳鼻科、内科、と入れて1階の一区画にドラッグストアも入れてしまえばとことん特化できます。 そうすることで、ドラックストアが求めているのは、お医者さんが集まっていれば、そこで処方箋が出せて商売が成り立つ。 この協業関係が成り立つということです。代替関係です。 医療ビルがね、その近隣にもう1,2棟あると、そのエリアには医療が集まるエリアとして認知されます。 たとえば、住居エリアでマンション群の中にお医者さんがたくさん集まることで、そのエリア一帯の認知が高まり、住みやすい街になりますという代替関係が成り立つ。 入居者さんは求めてます。こういうビルはないんですか?というふうに仲介店へ来るお客様に対して、このような物件探しをしているお客様の条件にあうビルやマンションを提供することです。 じゃあこれは、高田馬場か、新宿か、渋谷か、といったエリアが違っていても駅近の物件を求めているお客様ばかりではないのです。駐車場がないとビルを入らないんでね。じゃあ駅から10分、15分と離れていても、そこに入りたいというお客様を想定するのです。 坪単価も1万8000円で、おそらく医療ビルがあれば坪単価2万近くでも入るのではないですかね。 そうするとこの家賃相場を超えますよね。

まとめ(成功事例)

この家賃の相場観というのがあくまで基準で、まずデータで示せれば、そこから我々がその相場を超えて家賃を引き上げる提案ができます。それが、相場を超えて家賃を作り上げるための説明となります。 不動産オーナー経営学院は、「勝ち残る不動産オーナーになること」を目的とした社会人のためのビジネススクールです。日本全国で不動産専門のネットワーク、成功実例研究、最高峰の情報を持つ、唯一の独立系不動産専門学校です。 リーブス不動産オーナー経営学院  筆者:一般社団法人不動産オーナー経営学院 代表理事 横山篤司 ======================================

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ライター紹介

横山 篤司地主学第一識者/不動産オーナー経営学院代表/執筆者・ライター

地主学第一識者/不動産オーナー経営学院代表/執筆者・ライター/NewYork留学、外資系投資銀行、不動産経験20年/不動産経営を分かりやすく教える事を大切にしてます。これまで日本で10,000人以上のオーナーと話し、不動産学として事例や成功体験を研究。創業80年名古屋の三代目地主の家系に生まれる。自らも実業家として宅地建物取引士、事業承継マネージャー、マンション管理業務主任者の資格を保有。プロの不動産投資を学び、家業再生にも力を入れ、借金を数年で完済することに成功。現在はビルやマンション、商業施設、駐車場等を経営。

中小企業庁主催「事業承継セミナー2017」モデル企業登壇/JFMA「不動産MBA」研究員/週刊ビル経営「建替え経営学」連載/全国賃貸住宅新聞/月刊不動産流通(宅建協会)ほか。

横山 篤司

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