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一棟アパート利回り推移表

アパート経営の利回り目安はどれくらい?最新の利回り平均を公開!

2022.10.11

ライター:亀梨奈美

アパート経営は、比較的、少額で始められ、利回りが高いことから初心者にもおすすめな不動産投資です。

しかし、物件選びを進めていると「どれくらいの利回りの物件選べばいいの?」と不安・疑問を感じるもの。

 

そこで本記事では、一棟アパートの最新利回りについて解説します。利回りの目安を知るための参考としてみてください。

キャッシュフローが残る不動産投資の基本を知りたい方はこちらからご覧ください。

アパート経営の利回りの目安と計算方法|キャッシュフローが残る不動産投資

 

1. アパートの利回り平均は「8%強」

2022年9月の一棟アパートの平均利回りは「8.03%」でした。この1年は「8〜8.5%」で推移しています。

同時期の区分マンションの利回り平均が「7.27%」、一棟マンションが「7.80%」なので、一棟アパートは比較的、高利回りに期待できる不動産投資だといえるでしょう。

 

1-1. そもそも「利回り」とは?

利回りとは、取得費に対する利益率を指します。

たとえば、5,000万円の一棟アパートで年間500万円の利益がでるのであれば、利回りは10%となります。

ただし、利回りにも次のようにいくつか種類があります。

利回りの種類
  • 表面利回り:経費を考えない場合の利益率
  • 実質利回り:経費を除いた利益率
  • 想定利回り:満室経営できると想定した場合の利益率
  • 現行利回り:現在の経営状況における利益率

 

不動産投資における「利回り」についての詳細は、以下の記事を参照ください。

マンション投資における「利回り」とは?計算方法や相場を解説!

 

アパートの利回り平均は低下中

2021年〜2022年にかけて「8〜8.5%」ほどで推移しているアパートの平均利回りですが、5年ほど前までは「9%」を超えていました。

近年、アパートの利回りが低下している要因は、物件価格の高騰です。

上記のグラフでもわかるように、

一棟アパートの平均価格はここ数年でどんどん上がっており、6年前の2016年と比較すると2,000万円ほど高騰しています。

 

不動産価格が高騰している

高騰しているのは、一棟アパートだけではありません。

上記グラフは、2010年の価格を100とした「不動産価格指数」を表したものです。

マンションをはじめ、住宅全般の価格が2013年頃を起点に高騰していることがわかります。

不動産の高騰要因には、次のような理由が考えられます。

不動産の高騰要因
  • 史上最低ともいえる低金利
  • 日本の不動産への注目度UP
  • コロナ禍による住み替え需要向上

 

利回りは地域差も大きい

上記グラフは、地域別の一棟アパートの利回りおよび価格、築年数の平均を表したものです。

ご覧のように、一棟アパートの利回りは地域差も大きく、物件価格が高額な首都圏は利回りが低い傾向にあります。

ただし、利回りが低いからといって首都圏のほうがアパート経営に向いていないということには直結しません。

 

アパートは利回りが高ければいいというわけではない

アパート経営で大切なのは、長く、安定して経営することです。

そのためには、需要を維持し、満室経営に近い状態をキープしなければなりません。

物件情報サイトなどに掲載されている利回りの多くは、表面利回りおよび想定利回りです。

つまり、経費は含まれておらず、満室経営できると想定した、いわば「最高の形」の利回りが掲載されています。

首都圏の利回りは、他県と比較して低い傾向にありますが、需要の高さから満室経営できる可能性は最も高いといえるでしょう。

利回りは、利益率を表した数値であるものの「高い=儲かる」とは限りません。

 

アパートは修繕にもお金がかかる

 

一棟アパートは、修繕にもお金がかかることを忘れはいけません。

とくに一棟アパートは、区分マンションや戸建と比較して、維持・修繕にかかる費用が高額になります。

国土交通省では、新築から築30年までにかかる木造10戸のアパートの修繕費は、1戸あたり216万円と試算しています。

これは1戸あたりの修繕費なので、アパート一棟であれば修繕費は優に2,000万円を超えるでしょう。

利回りは、築年数が古いほうが高い傾向にあります。

しかし、築年数が古ければ修繕にかかる費用も高額になるため、やはり修繕費という観点からも「利回りが高い」というだけで物件を選ぶべきではありません。

 

中古アパートのほうが実質利回りは推測しやすい

アパートの並んでいる写真

一棟アパートの利回りは、物件選びにあたっての指標の1つになります。

しかし、その他にも次のようなことを見定める必要があります。

アパート選びで見るべきポイント
  • 取得費
  • 実質利回り・想定利回り・現行利回り
  • 過去の入居率は?
  • 過去の修繕歴と今後の修繕計画は適切か?
  • 競合物件と比べて見劣りしないか?
  • 将来的に人口が維持できるエリアか?

 

すでに運用されている中古アパートのほうが、現状がわかる分、これらの見定めは容易であると考えられます。

  • 利回りは高いほうが良い
  • 新築が良い

このような見解もあるかもしれませんが、初めて不動産投資する方におかれては、このような先入観を取り払うことも大切です。

 

まとめ

一棟アパートの利回り平均は「8%」ほどです。

しかし、平均より低い利回りであっても、儲かる物件はあります。

近年は、不動産価格の高騰によりアパートの利回りも低下傾向にありますが、

それでも区分マンションや一棟マンションに比較すれば高利回りを維持しています。

利回り平均は、今後も日々、推移していきます。

不動産投資をする方は、移り変わる市場を注視し「投資」と「経営」を学び続けることが大切です。

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ライター紹介

亀梨奈美株式会社realwave代表取締役/不動産ジャーナリスト

大手不動産会社退社後、不動産ライターとして独立。2020年に株式会社realwave設立。不動産全国紙の記者として、不動産会社や専門家への取材多数。
大手出版社や不動産会社、メガバンクへの寄稿やセミナー登壇など「わかりにくい不動産を初心者にもわかりやすく」をモットーに活動している。

亀梨奈美

不動産オーナー経営学院リーブス REIBS|不動産を所有してから学ぶ、不動産オーナーのための経営学院|基礎から学び、成果に結び付けるカリキュラム|2013年創業

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