不動産投資の落とし穴!?初心者必見!プロも気をつける資産価値値下がりリスクとは?
2021.10.14
みなさん、こんにちは
不動産オーナー経営学院REIBSで講師を務めさせて頂いております「しゅうちゃん」です。
今回は、 プロでも陥りやすい初歩的な不動産投資の落とし穴を、源(みなもと)先生と、ちゃん森(もり)先生に質問しましたので、ぜひご覧ください!
目次
不動産投資の落とし穴とは?
先生方、今日も不動産について教えて下さい!
源(みなもと)です
ちゃん森(もり)です
「よろしくおねがいしますの図」
今日は、不動産について、どんな物件を買うかよりも、不動産を始めるにあたって注意する点を教えて下さい
わかりました!
先日YouTubeを見ていたら、『不動産で騙されました』と泣いている人や、『損しました』『破産寸前です』などなど、不動産に苦労している人のインタビュー動画がたくさん出てきました。
不動産投資を勉強しようと言ってるのに、いきなりこんなことを聞くのもアレなんですが「ぶっちゃけ不動産投資のリスクって何があるの」ということについて、まずは教えてください!
はい。不動産投資のリスクとは賃貸面では、空室、家賃滞納、修繕があり、
また資産価値面では、市場経済、天災等による資産価値の下落などがあります。
資産価値面での値下がりって何ですか?
資産価値面での値下がりとは?
最近では、熱海で土石流が起こりましたよね。実は今、あの一帯の(資産)価値が下がっているんです。いつまた豪雨で地すべりが起きるかわからなくて怖い。これは資産価値面でのリスクということになります。
なるほど。それは、どうしようもないですね。
確かに、天災はどうしようも無いのですが、最近ではハザードマップや気象庁などに情報が貯まりつつあります。
ハザードマップに乗っていた地域は実際に豪雨の被害が大きかったなど、本当に危なかったみたいですね。
お二人の出身地の千葉でも台風や川の氾濫など、結構ハザードマップってあるんですよ。
確かに!三方を海に囲まれてますからね、千葉県は。
一例ではありますが、これが資産価値面でのリスクとなります。どの不動産を買うかというのも、ハザードマップを見て検討されたほうが良いということですね。
不動産投資のリスク要因である修繕費用
ありがとうございます!次に、修繕ってなんですか?
修繕とは、設備などの修理や工事などのことを指します。例えば夏に特に多いのが、エアコンの故障や水漏れ、冷風が出ないなどのトラブルです。
業界ではエアコン祭って言いったりもします。(笑)
エアコン祭とは、電気屋さんは喜びそうですね。(笑)
入居者さんがエアコンを壊した場合は、もちろん入居者さんの負担になりますが、入居者が通常使用していて故障した場合は、オーナーが負担して修理をしなくてはなりません。
エアコンを取り替えるだけでも1回8万円くらいするので、地方物件ですと毎月3万円の賃料収入に対して、家賃2カ月半分ともいえる8万円の修理費を払うことを見込まなければいけなかったりします。
入居時に、最初からエアコンが付いている場合は、オーナーさん負担で修理しなければいけない、ということでしょうか?
そうです。トイレとかお風呂とか給湯やエアコンなどの設備に対して、対価として家賃を払っているという契約になるためです。これは最初に契約書でしっかりオーナーが決めておかねばならないことの1つです。
入居者がエアコンなどの設備を付けた場合は、修理費用は入居者負担ということですか?
もちろん。オーナーのものではないですからね。
そこら辺のリスクが怖かったら、オーナーは最初から付けない方が良いのでしょうか?
最初から付けないという手段もありますが、「エアコンは付けてあげるけど、あなたが所有者ですよ」という契約の方法もありますね。
なるほど、最初にエアコンを付けない(設備投資をしない)と、入居者がそもそも成約しない場合もありますね。先にエアコンを付けるか、付けないかは迷います。
そういうことになります。
修繕に関しては、他にもありますか?
修繕に関しては、今は専有部分(貸している貸室)の修繕に関しての話でしたが、共用部分としては、1棟のアパートとかマンションだとエレベーターなども、毎月管理やメンテナンスしなければいけなかったりもします。
なるほど、自分だけの部屋が専有部分、みんなが使う部分が共用部分ということですね。
そうです。新しいエレベーターであれば、だいたい毎月の管理費用等を見込めますが、古いエレベーターは突然動かなくなったりもします。そうすると1000万円以上の取り換え費用がかかります。また、私の経験では貯水槽といって水を溜めているところの蓋が、台風で飛んじゃったりとか、実際ありましたね。
え!飛んだって、入居者はみんな雨水を飲んでいた、ということですか?
そうです、飲めないじゃん、みたいな(苦笑)。で、本当にすごい出費が掛かりました。工事費以外にも何日間か利用できないという損害など。
そう言ったのが修繕費用として考え得る 『リスク』になります。
唐突に辛い思い出を楽しそうに語りだした源先生
なるほど…。
他にも、簡単なところで行くと非常階段の電灯とかありますよね。
そういうのは、長期修繕費用として見積もれるんですよね。
リスクっていうのは、もし万が一事故やトラブルがあったときに、このぐらいの金額の振り幅があるよという考え方になります。
アパートの階段が崩れる。人が落ちてしまった。こういうことも『リスク』になるのでしょうか?共有部ですよね?
共有部です。
ただ、その件は『リスク』として、あまり見込んでない方が多いと思います。
あの事件は施工業者さんのミスになるのでしょうか?
そうですね、施工違反なのかわからないのですが、確認済証が取れてないとか、あとはそもそも施工不良だったりとか、施工会社の責任となるという記事を見ましたけれども、そうなのではないかなと思います。
どこまでをリスクとして長期修繕計画に盛り込むか、予め費用を用意しておくか、ということですね。
その通りです。
階段がある物件は全部、階段が落ちることをリスクとして見込むのかw。
それはキリがない。そこまで入れると、どの不動産も収支が合わなくなります。
そうですね、キリがありませんよね。
キリのなさを必死に語るちゃん森先生
なるほど、そこは自分で見極めようと。
だって貯水槽の蓋が飛ぶなんて、普通は考えられないですもんね。
あんまり考えられないですね。ただこれは、保険が降りたんですよ。
ちょっと待ってください、どういうことですか? 貯水槽用の保険があるということ?
修繕における保険適用について
貯水槽の保険ではなく、 建物の火災保険というものがあります。オーナーは火災保険に入るのですが、火事以外も結構適用されます。天災地変いろいろ使えますよ。
へー!そうなんですね!
火災保険は雹が降ってきて窓ガラスが割れたとか、台風によって砂が屋上に溜まってしまい、雨樋(あまどい)が詰まって屋上から漏水してしまう。その漏水が、天井から水漏れとなって雨漏りが起きてしまう。そういう場合にも出ます。
台風によって蓋が飛んでしまったので、その時も保険適用になりました。
なるほど、入居者の時はまだそれほど気にしなくても良いかも知れませんが、不動産オーナーになったら火災保険が何に適用されるかを、その条件と金額を合わせて見ておく必要があるんですね。
そうなります。
ちなみに、地震についても火災保険が適用されるんですか?
地震は例外で、火災保険ではなく地震保険というものが別にあります。
地震は別なんですね。
そうですね、 保険については損保(そんぽ)の専門家に、ちゃんと教えてもらうことが大切です。
その『損保(そんぽ)』ってなんですか?
損保とは保険の種類になります。
保険には、生命保険と損害保険と2つに大きく分かれていて、そのうちの損害保険が損保ですね。
怪我などは、生命保険。
不動産の保険は、損害保険になるということですね。
はい、そのとおりです。
保険と一口に言っても様々なカテゴリーが存在し分類されていて、それぞれ専門家が存在します。損保は損保の専門家に教えてもらいましょう。
源先生、ちゃん森先生、ありがとうございました。
また次の機会も、不動産投資を始める前に気をつけることについて、色々教えて下さい。
こちらこそ、ありがとうございました。
資産価値値下がりリスクについてまとめ
最後までお読みいただき、ありがとうございました。
今回は、資産価値面でのリスクについて、特に設備を中心に教えてもらいました。
リスクとは、事前に長期修繕計画を考える上で、どこまで費用を見込むか。
そして、もし予測不能なトラブルが発生しても、損害保険をうまく使って危機を切り抜ける。そのために、事前に専門家に相談する。
こういった、不動産投資をする前にできる準備を確実にしておくことが、不動産経営であり、思わぬ出費を防ぐ策だということがよくわかりました。今後も、不動産を始める前に知っておきたいことを先生方に教えてもらいますので、お楽しみください。
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