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土地活用を行うことで得られる5つのメリットと基礎知識まとめ

2022.04.30

ライター:横山 篤司

土地活用のメリットとは、あなたが持っている不動産の土地活用をすることで得られるメリットのことです。 一般的な土地活用のメリットは主に以下の5つが挙げられます。
  1. 収益(副収入)をつくることができる
  2. 保険や年金運用対策ができる
  3. 税金対策ができる(所得税などが減らせる)
  4. 相続対策ができる(家族に安定した資産を残せる)
  5. 資産を増やすことができる(※ここが一番大切)
とはいえ、アパートやマンションを建てようと検討するには疑問に思っている方もいます。 そこで、まずは30種類以上あるといわれる土地活用の種類を理解できるように基礎知識をまとめました。 また最後に資産を増やすために必要なメソッド(不動産投資)を紹介しますのでぜひ読んでみてください。 ここでは、不動産オーナーで三代目地主の筆者が、土地活用のメリットと基礎知識について紹介します。

1.土地活用とは?

空地の向こう側に家が数件見える写真 土地活用とは、「未利用地あるいは遊休地を収益が生まれるよう検討をすること」です。 具体的には空き家や更地などの未利用地や、駐車場や倉庫等の収益性が低い利用地が土地活用の対象です。 代表的な土地活用例はアパートやマンションなどがありますが、住宅としての利用が見込めない土地は事務所、店舗、工場、病院、ホテルなど、様々な事業性の高い用途を見込んで土地を貸すこともあります。 不動産の用途

住居用(入居者は「人(個人)」)

まずは、A.住居系です。入居者は「人」が対象です。 土地活用ではアパートやマンションなどが一般的で、管理の難易度が低く、収入も安定しているが、利益が低いのが特徴です。 税金対策や相続対策に有効な土地活用と言われています。  

商業用(入居者は「事業(法人)」)

次に、B.商業系です。入居者は「事業」が対象です。 土地活用では事務所や店舗などが一般的で、管理の難易度は高いが、利益も高いのが特徴です。 資産を増やすときに有効な土地活用と言われています。  

工業用(入居者は「物や車(個人・法人)」)

Cは工業系です。入居者は「物や車」が対象です。 土地活用では倉庫や駐車場などが一般的で、管理の難易度は低いが、利益も低いのが特徴です。 収益(副収入)をつくるときに有効な土地活用と言われています。  

2.土地活用のメリット

土地活用を行うことで得られる主な5つのメリットについて詳しく解説します。 建物の写真2つくっついている  

2.1.収益(副収入)をつくることができる

1つめは、様々な入居者に土地や建物を貸すことで収益が得られるメリットがあります。 そこで、土地活用を行う上では、A~Cのどれかを選ぶとよいでしょう。
  • A:自用として土地や建物を建てる(自己使用)
  • B:賃貸用として土地を人に貸す(借地)
  • C:賃貸用として建物を人に貸す(借家)
建物、土地、オーナーのイラスト図   たとえば、Ⓐ自己使用では個人の住宅や倉庫などがあたります。「自用」は自分で使うため、収益を得ることはできません。   次に、Ⓑ賃貸用(土地)では土地を第三者に貸すことができます。「借地」は土地をそのまま人に貸すため、建物の維持管理といったリスクを負わずにそのまま収益を得ることが出来ます。   また、Ⓒ賃貸用(建物)ではアパートやマンションを建てることができます。「借家」は建物を建てて人に貸すため、賃貸収益を多く得ることができます。 ※借家はアパートやマンションだけでなく、賃貸併用住宅、ビル、店舗といった様々な賃貸の方法があります。資産を所有すると税金が増えるため、その資産を活用して税金対策と相続対策を合わせて行うことができます。ぜひ30種類以上ある土地活用の方法をさらに調べて見て下さい。
プロから学ぶ不動産投資の30種類の用途をメリットで分析
 

2.2.保険や年金運用対策ができる

お金が袋に入っていて上向き矢印、横に家の模型 2つ目は、土地活用をすることで保険や年金運用対策ができるメリットがあります。 保険や年金運用の一部である資産運用として活用できます。 不動産投資は平均利回りが6%~8%あり、銀行ローンの返済後でも2%~3%残ります。 収入が安定した不動産に投資をすれば毎年の資産運用の一つとして活用することができます。  

2.3.税金対策をすることができる

本が積みあがっている間に税金という文字の積み木がおいてある 3つめは、土地活用をすることで様々な税金対策をすることができるメリットがあります。
  • 〇所得課税(不動産で収益が出た時にかかる税金)
  • 〇資産課税(不動産を持つとかかる税金)
  • 〇消費課税(受け取った収入にかかる税金)
「土地を持つことが資産である」と考えるオーナーは今でも多く、土地を代々守ろうと思う地主もいます。 しかし、更地や遊休地のままでは相続税の減税効果を得ることができません。 そこで土地の上に建物を建てて利用することで固定資産や相続税評価の圧縮、様々な優遇税制が受けられるなどの税金対策をすることができます。 たとえば、アパートやマンションを建てて収入が入るときにかかる税金が所得課税(所得税や法人税)です。その際に事業用の不動産であれば家賃に対してかかる税金が消費課税(消費税など)です。そして資産を引き継ぐ際にかかる税金が資産課税(相続税)です。この3つの税金をうまくコントロールするのが資産税対策です。
プロの実例に学ぶ!不動産を保有するうえで知っておくべき資産税まとめ
 

2.4.相続対策ができる(家族に安定した資産を残すことができる)

帳面がファイリングされている写真 4つめは、「お金のなる木」をつくり、家族に安定した生活費と将来の資産を残すメリットがあります。 「家族に安定した資産を残したい」 その手段として、土地活用を行うことで毎年安定した収入を家族に分配することができます。 例えばアパートやマンションを建てて、入居者からの賃貸収入を家族に分配することで、家族の将来の生活のために「お金のなる木」ができます。但し、分配者がたくさんいるのに1本の木しかないと当然争いが起こってしまいます。これが相続トラブルの一番の原因です。  

2.5.資産を増やすことができる

住宅ビルの写真と人が打合せをしている。不動産経営 5つめは、ビルや店舗を建て、事業用として土地活用を行うことで高い収益を得られるメリットがあります。 賃貸事業として「経営」をしていこうと思う方にお勧めします。 とはいえ、実は、アパートやマンションなどの土地活用だけでは将来資産が減ってしまい、相続税は減るものの、借金が減らずに引き継ぐ資産がなくなる「負動産」が日本全国で多発しています。 さらに、現在では空き家や老朽アパートとなって社会現象となってしまっています。 勝つ不動産を真剣に考えていきたい方には不動産経営の勉強をしていくことをお勧めします。 不動産オーナー経営学院では、資産を増やすために必要なメソッド(資産税対策)が学べる資産運用学科のコースがありますのでぜひチェックしてみてください。
資産運用学科|REIBS(リーブス)不動産オーナー向け経営学院
 

3.成功した土地活用の事例から考える

ここからは資産を増やすために必要なメソッド(不動産投資)を紹介します。 私の周りでも、
  • 安定した収益
  • 有効な税務対策
  • 効率的な資産分配
がすべてできた不動産オーナーがたくさんおります。 その不動産オーナーさんの特徴は、「中長期的な視野で不動産の経営をすること」です。 そこで2つの考え方をご紹介します。  

収入が高くなれば税金が払えるようになる

もし、あなたがまだ土地活用を検討しているならば、収益化することから考えていきましょう。 収益化とは、土地活用を行うことで収益が得られるようにすることです。 私がおすすめする収益化の方法は、
  • ステージ1:借地にする、月額15万円
  • ステージ2:駐車場にする、月額40万円
  • ステージ3:借家を建てる(ビルやマンションなど)、月額100万円
というように同じ土地の中であれ、土地活用を何度かやり直して収入を多くしていくことです。 収入が多くなれば税金は払えるので、無理に相続対策はしないという方もたくさんいらっしゃいます。  

物件数が多ければ税金が払えるようになる

もし、あなたがまだ物件を1,2つしか所有していなければ、リスク分散することから考えていきましょう。 リスク分散とは、1つの不動産が機能しなくなっても他の不動産でリスクを補うことです。 私がおすすめするリスク分散の方法は、
  • 1つの不動産を売却して複数の不動産にする
  • 1つの不動産の一部を売却(借地)にして複数の不動産にする
  • 1つの不動産の担保(借金)で複数の不動産を追加取得する
というように不動産を増やします。 物件数が多ければ一部を売却して税金が払えるようになります。  

4. さいごに(筆者の紹介)

私も土地活用をして不動産オーナーになった経験者の1人です。 今では会社で毎年多くの土地活用をしたり、不動産の売買に関わるようになりましたが、この土地活用を行うことで得られる5つのメリットと基礎知識を大切にしています。 そこで私から言えることは、 土地活用をするうえで5つのメリットのどの目的のためかを選ぶことが大切です。
  1. 収益(副収入)をつくることができる(不労所得など)
  2. 保険や年金運用対策ができる
  3. 税金対策ができる(所得税などが減らせる)
  4. 相続対策ができる(家族に安定した資産を残せる)
  5. 資産を増やすことができる(※ここが一番大切)
とはいえ、何も考えずに大きなアパートやマンションを作ってしまい、相続税評価が2倍、3倍になってしまうケースが後を絶ちません。   ここまで読んで下さった方に、少しだけ私が応用ノウハウをご紹介します。 土地活用をする際はこんな視点をもってはいかがでしょうか?
  • 建物は小さく、収益は大きくする(相続税評価が低く収入が高い)
  • 建物+駐車場を使う入居者ターゲットを絞る方がよい(入居者の入れ代わりが少ない)
  • お金を銀行から借りない(入居者の保証金や建築協力金の活用)
といった方法を駆使することで、効率の良い土地活用をぜひ考えてみてください。 ※成功するために大切なことは、業者に相談する前にメリットがを調べ、理解することが第一歩です。  
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ライター紹介

横山 篤司地主学第一識者/不動産オーナー経営学院代表/執筆者・ライター

地主学第一識者/不動産オーナー経営学院代表/執筆者・ライター/NewYork留学、外資系投資銀行、不動産経験20年/不動産経営を分かりやすく教える事を大切にしてます。これまで日本で10,000人以上のオーナーと話し、不動産学として事例や成功体験を研究。創業80年名古屋の三代目地主の家系に生まれる。自らも実業家として宅地建物取引士、事業承継マネージャー、マンション管理業務主任者の資格を保有。プロの不動産投資を学び、家業再生にも力を入れ、借金を数年で完済することに成功。現在はビルやマンション、商業施設、駐車場等を経営。

中小企業庁主催「事業承継セミナー2017」モデル企業登壇/JFMA「不動産MBA」研究員/週刊ビル経営「建替え経営学」連載/全国賃貸住宅新聞/月刊不動産流通(宅建協会)ほか。

横山 篤司

不動産オーナー経営学院リーブス REIBS|不動産を所有してから学ぶ、不動産オーナーのための経営学院|基礎から学び、成果に結び付けるカリキュラム|2013年創業

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